- Blog記事一覧 -当院の健康への考え方
こんにちは、セドナ整骨院・鍼灸院公津の杜院院長の金子です。
当院ではただ単に痛みを取るというだけではなく、つらい症状でお悩みの方の症状が改善し、健康の不安から解放され、やりたいことを思う存分やれる人生を送るサポートをさせていただいています。
私が大切にしている言葉のひとつに「健康がすべてではない、しかし健康を失うとすべてを失う」というものがあります。人生は健康になるためだけにある訳ではありません。ですが、心身共に健康でなければできないことも多くあります。たくさんの方が通院され診させていただく中で60歳、70歳とご年齢を重ねていくごとにお身体がボロボロになり「もっと早く身体に気をつけていれば良かった…」と後悔の念を抱いている方を本当に、本当にたくさん見てきました。
まだ若いからと無理な働き方を続けたり、暴飲暴食を繰り返すことで早いうちに身体が壊れていく方もいらっしゃいます。もちろん通院によって良くなる方も大勢いらっしゃいます。ですが負担をかけて積み重なってきたことが1日2日で魔法のように原因が消え去ることはありません。私達も1日でも早く良くなっていただきたいという想いで一人ひとりに全力を尽くしていきますが、1回の通院で二度と再発のしない無敵な身体が手に入れることはとても難しいことです。
車は走ったら排気ガスが出て、タイヤがすり減り、オイルなども汚れていきます。人間も同様に動いても動かなくても老廃物は出ますし、歳とともに代謝は落ち、骨や筋肉も弱くなっていきます。車はパーツを換えれば済みますが、私達の身体はそうはいきません。今の身体で人生100年時代を戦っていかねばなりません。薬を飲めば治る、まだ大丈夫、放っておいても勝手に治る。そんな言葉を聞くたびに「縁ある方すべてに健康の大切さをお伝えしよう」と私の中で想いが強くなっていきます。健康であなたらしくイキイキとした人生を送っていただきたいと切に願っています。
ここでは健康と体質改善について考え方を紹介していきたいと思います。何かのヒントになりましたら幸いです。
「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。」
引用WHO 健康の定義について https://japan-who.or.jp/about/who-what/identification-health/
こちらはWHO(世界保健機関)が健康とは何かを定義したもので、世界的に広く知られているものです。健康というとどこも痛くない、病気がない、血液検査の数字で何も引っ掛からなかった。といったことがまず頭に浮かびます。それももちろん重要なのですが、そういった身体的なことに加えてこの定義には「精神的にも」「社会的にも」という言葉があることが特徴です。それはストレスの少ない精神状態であったり、良好な人間関係、人生にやりがいや生きがいといったものがあるか、ということも広義で含まれています。
少々話が逸れますが、10代、20代の若年層の死因の1番は何だと思いますか。 実は自ら命を絶つことです。若い世代ですから身体に不調がある方は割合としては少ないでしょう。ですが精神的な健康が損なわれたり、人間関係に恵まれなかったり、存在意義が分からなくなってしまうことで多くの若者が自ら命を絶ってしまっているのです。年齢的には人生いくらでもやり直せるはずですが、精神的・社会的な不健康というのはそういった選択をさせてしまうほど、人間にとって強い動機となってしまうのです。
私達は身体の健康はもちろん、心の健康も同じくらい大切だと考えています。
順番としては身体が先です。顔の口角を上げると楽しい気持ちになってきたり、胸を張って堂々と歩いていると悩みが小さく思えてきたり、明るく振舞っていたらやる気が出てきたりと、心は身体に引っ張られていくケースが多くあります。もちろん心が身体に作用するケースもたくさんあります。ですが、身体がボロボロの状態から心だけ上げていくのはなかなか難しいものです。まずは身体が軽く、姿勢が改善して「気」の巡りが良くなれば気持ちや心も必ず変わってきます。
私達が特に重要視しているのは自律神経の働きと東洋医学の観点です。自律神経とは私達の身体を自動でコントロールしてくれている生命維持装置のような働きをする神経です。心臓が24時間365日止まらないのも、食べたものを消化したり排泄したりするのも、汗をかくのも、血圧を調整するのもすべて自律神経の働きです。
自律神経には交感神経と副交感神経の2つの種類があります。交感神経は闘争・逃走の神経と言われ、身体を活動させるときに活発に働きます。朝起きて昼にピークとなり、夕方になるにつれて働きを弱めていきます。血圧や血糖値を上げたり、心拍数を増やしたりすることで身体を動かしやすい状態にしてくれています。
副交感神経は休息・内臓の神経の神経言われ、身体を休め修復を促進させたり、内臓を動かすときに活発に働きます。夕方から夜にピークとなり、朝になるにつれて働きを弱めていきます。血流を良くしたり、眠くさせたり、消化・吸収などの内臓機能の働きをコントロールし壊れないように身体を守ってくれています。自律神経がバランスよく働くことで活動と休息にメリハリが生まれ、健やかに過ごすことができるのです。
はるか昔は日の出とともに起き、日の入りとともに休息し夜に寝る、という自然の流れに合わせてオンとオフが明確に分かれていました。ですが現代では起床と就寝の時間がバラバラだったり、休むはずの時間に仕事をしていたり、お腹が減っていないのに食べてしまったりと自律神経の働きに規則性が無くなってきています。特に起きて活動している時間が圧倒的に増えていることで「交感神経」が過剰に働いてしまっている方がとても増えてきています。交感神経は活動するのに適した状態をつくる神経です。交感神経が長く働くと高血圧、高血糖などになりやすくなり、休まる時間が減ることで不眠や慢性疲労、血行不良などを引き起こし様々な不調の原因となってしまいます。
自律神経が乱れる原因を一言で言えば「ストレス」です。精神的なストレスだけでなく、食べ物や薬、酸欠など外から体内に入ってくる化学的なストレス、季節に変化による環境的なストレス、そして骨格のゆがみや筋肉の左右差、運動不足といった構造的・肉体的なストレスも自律神経を乱す大きな原因となっています。
自律神経と併せて東洋医学的な観点もとても重要視しています。東洋医学で特に重要なのは「全体を診て病の原因を探ること」です。レントゲンやMRIといった機器などを使い腰が痛ければ腰に、胃が痛ければ胃に原因を求めるのが西洋(現代)医学の特徴です。細かく探ることで小さな変化も見つけることができるという強みがあります。西洋医学と東洋医学は良い悪いではなくどちらも必要な観点です。
東洋医学は2000年以上前に生まれ、科学が発達していない時代からありますので、「自然と人間の調和」が根底の考えとなっています。大きな視点から見れば人間も自然の一部ですので、自然の移ろいによって体内でも様々な変化が起こっています。夏は汗をかいて体温を調整し、冬は冷えて血流が悪くなるので血圧を上げて血の循環を確保したりと季節ごとに身体は変わっていきます。
東洋医学では五臓六腑が健やかに働き「気」「血」「水分」が過不足なく体内を滞りなく巡っている状態が健康だと言われています。「気」という考え方が入ると少々難しくなりますが、日本語でも気合、気持ち、気の持ちよう、元気、活気など、気という漢字が使われる慣用句がとても多くありますよね。例えば家族や友人を見たときに何となくいつもと様子が違い「大丈夫?」と声をかけたら「実は調子が悪くて…」と、雰囲気で調子が悪いのが分かったという経験はありませんか。それはその人が発する気がいつもと違うのが分かったからですよね。目には見えなくても感じているもの、それが「気」というもので、東洋医学では健康を診るときに欠かせない要素となっています。
この気・血・水分ですが五臓六腑の働きによって作られています。五臓六腑は季節の過ごし方、感情や食べ物、生活習慣などと深い結びつきがあります。季節の変わり目に体調を崩す、悩みすぎて食欲がなくなったり、驚いて失禁してしまったりというのは何となく耳にしたことはあるのではないでしょうか。人間の身体は必要な栄養素だけ取っていれば健康になるのではなく、いかに自然と調和し、自然に合わせた過ごし方をしているのかが大切です。朝起きて夜寝て、旬のものを食べ、し過ぎ・しなさ過ぎは避け中庸(ちゅうよう)を心掛け、感情を整理する方法を身につける。これは2000年以上前から言われてきたことなのです。
自律神経のバランスを整えるには精神的、構造的(肉体的)、化学的、環境的なストレスへの対応が大切です。更に東洋医学的な観点を加え、五臓六腑を健やかに保つために季節の過ごし方、食養生、感情面もなども一緒に診ていきます。
ここでは健康について別の角度から考えていきます。この先の内容は先天的、遺伝、突発的な難病の方には当てはまらないこともありますので、積み重なってできた体調不良のことを書かせていただきます。
健康は習慣によって作られています。健康の大きな要素として「食事」「睡眠」「運動」「ストレス管理」というものがあります。これらを自信を持って対策している、という方はなかなか少ないかもしれませんね。実はこのことに問題があると考えています。人生において健康は全てではありませんが、健康でなければできないこともたくさん出てきます。どんなにお金があっても、どんなに自由時間があっても身体の調子が悪いとできないことがあります。
こんなにも重要なことなのに私達は健康のことを知る機会がありません。それこそ学校教育の中に「健康」という授業があっても良いと思っています。例え大きな病気がなくても、痛みや疲労は人を消極的にさせてしまいます。痛みがあることでイライラしてしまったり、人に優しくできなかったり、疲れるからやめておこうと何かを諦めてしまったりしたことはありませんか。不調があることで選択肢が減り、もしかしたら結果的に人生の様々な選択肢が減ってきていることもあります。
私自身も自律神経の乱れからめまい、高音難聴、慢性疲労で一時期何もやる気が起きなくなってしまった時期がありました。気持ちがあっても身体が動くことを拒否している状態でした。健康のプロフェッショナルなはずなのにまさか自分が体調を崩すとは…とそれまでの行いを強く反省しました。そこから生活習慣を改め睡眠時間を確保し、食事や運動習慣も見直し、また友人の鍼灸師の力も借りて何とか復活をしました。そこで強く感じたのが「健康はすべてではない、しかし健康を失うとすべて失う。」という言葉だったのです。
では健康になるにはどうすれば良いのでしょうか。もちろん人それぞれ生活習慣も違えばかかっているストレス、性別も体力も全てが違います。これをすればオールOK!というものはありません。ですが健康に近づくための今も昔も変わらない原理原則というものがあります。私達はこの健康の原理原則というものを中心に皆様にお伝えをしています。
どこかで健康について授業があるわけではないので、ほとんどの方が健康に関して自己流になってしまっています。実はこの自己流というのは良いところもありますが、決して近道ではありません。プロスポーツ選手で一流の方ほどトレーナーやコーチという存在がいます。これは自分では気が付けないところを指摘してもらったり、効率的・効果的に良い方向へ導いてもらうためについてもらっています。スポーツ選手は活躍できる期間に制限があるため1日でも早く上手くなり、ケガして戦線離脱している期間も極力短くしなければならないからです。
極端な例ではありますが、私達も皆様に1日でも早く健康に、そしてつらい症状から解放され、ご自身の人生をイキイキと元気に過ごしていただきたいという想いから健康情報の普及に力を入れています。
腰痛の人は腰痛になる生活習慣があり、肩こりの人は肩こりになる生活習慣があります。逆に、健康な人は健康になる生活習慣を持っています。習慣とは怖いもので、意識的に行っていることと無意識に行っていることがあります。例えば、靴を履くときに左右どちらの足から履きますか?荷物を持つときにどちらの手で持ちますか?普段考えずに行っている行動で実は左右差を生む行動というのがたくさんあります。慢性的につらい症状で悩んでいる方は生活の中で無意識で行われている、身体に良くない習慣をひとつずつ良い習慣に変えていかないとなりません。症状は決して天から降ってくるのではなく、ほとんどが習慣の中で作り出されてしまっているのです。
日本人は慢性的な睡眠不足と言われています。とある研究では14日間6時間睡眠を続けると、2回徹夜したのと同じくらいのダメージが脳にかかると言われています。「6時間って結構寝ている方じゃないの?」と思われるかもしれませんが、世界的に見ても日本の平均時間は短い方なのです。すぐに病気に直結するものではありませんが、疲れが取れにくい、寝起きが悪い、日中眠さやだるさがあるといった病名がつかないような不調の原因となります。
この小さな積み重ねが何年も蓄積すると大きな不調の原因にもなります。睡眠時間は最低でも7時間は確保したいところです。睡眠は時間があれば取ればいいや、と思われがちですがしっかり寝るために夜の時間をデザインするという考え方が非常に重要になります。早く寝るためにはどうするか、また仮に早く寝れなかったとしてもその中で深く寝るためにはどうするかが重要になってきます。良質な睡眠は1日の活力を生み、生涯の健康の土台となります。
現在の生活の中で意図して断食をしなければ1日何にも飲まず食わずの日を作っているという方は少ないのではないでしょうか。つまり胃や腸は365日×年齢分ほぼ休まず働き続けている非常に負担のかかる臓器です。2017年の罹患数の多いがんの順位としては男性では1位前立腺、2位胃、3位大腸で、女性では1位乳房、2位大腸、3位肺、4位に胃と男女ともに上位に消化器系が入ってきます。負担が多いのが分かりますね。
食事面で大切なのはビタミンやたんぱく質などの栄養素ももちろん大切ですし、場合によっては食事指導などもさせていただきますが、食事量の見直しも非常に重要な要素です。「腹八分目は医者いらず」ということわざがあるのですが、食べ過ぎや間食を変えるだけでも消化器にかかる負担は大きく変わります。食べ物の消化を良くする方法、腸活、便からの健康判断の方法なども併せてアドバイスさせていただいています。
厚生労働省のHPでは「身体活動量が多い者や、運動をよく行っている者は、総死亡、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、結腸がんなどの罹患率や死亡率が低いこと、また、身体活動や運動が、メンタルヘルスや生活の質の改善に効果をもたらすことが認められている。更に高齢者においても歩行など日常生活における身体活動が、寝たきりや死亡を減少させる効果のあることが示されている」と運動の効果について上げ、同ページにて積極的な運動を推奨しています。
引用 厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b2.html
特にふくらはぎは第二の心臓と言われるように、足の筋肉を使うことで重力によって下半身に溜まったリンパ液や血液をポンプのように押し上げてくれます。心臓に血液が戻れば戻るほど、その分押し出そうとして血液が全身を巡っていきます。1日に1万歩は歩きましょうと言われていますが、なかなか続けるのは難しいものですよね。なので最初は1分間のストレッチから推奨しています。
運動習慣は細く長く続けるのが大切です。長い人生の中で最終的にしっかり運動できるようになれば大丈夫ですので、少しずつ、小さなハードルをクリアしていけば良いのです。運動に興味が出てくれば少し時間を長くしたり、外に歩きに行ったり、何かのついでに運動したいということであればエアロバイクを購入して家でこぐのもオススメです。最近ではYouTubeでトレーニングの動画がたくさん出ていたり、ニンテンドースイッチのリングフィットといったゲーム感覚でできるツールもあります。自分にあった方法を見つけて継続し、どんな方法でも「1日1運動」を習慣にすることが大切です。
睡眠、食事、運動と続き、残るはストレス管理です。ストレスと自律神経は密接に関係しており、適度なストレスは身体を強くしてくれますが、持続的または強いストレスは自律神経の交感神経を興奮させ、不調の原因となります。その中でストレス管理の技術は楽に生きるためにとても重要な役割を果たします。私達は温度差や天気、食べ過ぎ、飲みすぎなど様々なストレスを受けていますが、やはり人生で大きく問題となるのは精神的ストレスだと思います。構造的・肉体的ストレスは施術で解消をしていきます。
ひとつの事象に対してどのような意味付け(解釈)をするかによってストレスが1にも100にも変化します。つまりほとんどのストレスは自分の意味付けによって自分の中で作ってしまっているのです。コップの半分まで水が入っていたとして「あと半分もある」ととらえるのか「もう半分しかない」ととらえるのか、どう意味付けするかによって受け取り方が変わってきます。例えば上司に怒られた時にも「私はなんてダメなんだろう」と「至らない点を指摘していただきありがとうございます。自分の成長に繋げよう」ととらえるのではやはり大きく変わってきます。そんな風に考えることなんてできない、怒られたらむかつく!という方もいるかもしれません。
でも相手を変えることはできません。変えられるのは常に自分だけなのです。当院では選択理論心理学の考え方に基づき、ストレス管理の方法をお伝えさせていただきます。肩の力を抜いて、いかに気分よく生きるかのトレーニングをしていきます。
当院では「丁寧な説明」「根本への施術」「健康情報の普及」を大切にしています。これはご自身の身体について知り、更に正しい健康への知識を身につけていただき、施術と併せて自分で自分の健康を守れるようになっていただきたいという想いが込められています。一人ひとりが自分らしくイキイキとした人生を歩むお手伝いをしていきます。
セドナ整骨院・鍼灸院公津の杜院
院長 金子竜太
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