- Blog記事一覧 -スポーツによる痛み

スポーツによる痛み

2021.01.04 | Category: 整体,鍼灸

こんにちは!セドナ整骨院・鍼灸院です。今回はスポーツ障害についてお話させていただきます。

スポーツ障害とはスポーツによって起こるケガで、オスグッド病やシンスプリント、疲労骨折、腰椎分離症、野球肘やゴルフ肘などがあります。

コロナ禍でストレス解消の為にスポーツを始めた方も多く、当院でもスポーツ障害での来院が増えてきています。では何故スポーツ障害が起こるのでしょうか?

起こる原因として、スポーツ動作によって負荷が繰り返し身体にかかることで、負荷部分が損傷する事で痛みを引き出します。痛みは慢性的な症状で、いわゆるオーバーユース(使いすぎ症候群)とも言われています。

症状としては軽いものから、日常生活に支障をきたすほど重いものまであります。多くの患者様は違和感が出てから痛みが増すまで我慢してスポーツを行い続け、痛みがひどくなってから来院されることがほとんどです。

スポーツでの怪我には他にはスポーツ外傷と呼ばれるものもあり、これは骨折や脱臼、捻挫や肉離れ、打撲などがあり、急性のケガのことを指します。

これは足を捻ったり、ぶつけたなど一度の外力によって損傷し痛みを引き起こします。実はスポーツ障害とスポーツ外傷では、スポーツ障害の方が治りにくいものになります。

なぜならば、スポーツ障害の方が長い時間をかけて症状を引き起こしているため、治癒にも時間がかかってしまうためです。

またスポーツ障害では、圧倒的なケア不足や悪い運動動作が原因で起こすことが多く、当院では治療で症状の改善はもちろんですが、セルフケア方法や運動動作の改善が必要になってきます。

こういった事から、スポーツ障害の治療は患者様本人の知識を深めていただくことも必要になります。知識を深めて、症状の改善を目指していくと共に今後の予防にもつながっていきます。

競技別起こりやすい代表的なスポーツ障害

テニス・・・テニス肘(外側上顆炎)

バレーボール・・・オスグッド病・腰椎分離症

野球・・・野球肘・野球肩・腰椎分離症

ゴルフ・・・ゴルフ肘(内側上顆炎)・腰椎分離症

サッカー・・・グローインペイン(鼠径部症候群)・オスグッド病・腰椎分離症

バスケットボール・・・オスグッド病・ジャンパーズニー(膝蓋靭帯炎)・腰椎分離症

ランニング、マラソン・・・足底腱膜炎・ランナーズニー(腸脛靭帯炎)

上記のように、スポーツによっても起こりやすいスポーツ障害が変わってきます。スポーツの競技特性などの把握、適切な練習量が行われているか、現場でケアが徹底されているかも確認しないといけません。

最近では、子供のスポーツ障害・外傷が多くなっています。理由としては、スポーツの競技レベルが高くなっていることが上げられます。

昔に比べ、科学も発達した世の中では子供への求めるレベルが高くなっている事もあり、大人と同じ動きを求められることがありケガに繋がってしまうのです。

また、競技自体も多種多様になり、指導者側の怪我に対しての知識不足も問題に上がっています。当院に来院された患者様にお話を聞くと、ストレッチ指導や適切な処置をされずにひどい状態になってから相談に来たということもありました。

子供に多いスポーツ障害

オスグッド病

オスグッド病は多くは10~15歳の成長期の子供に発症します。膝の脛骨と呼ばれる骨には、脛骨粗面といわれる部位があり、そこには前腿の筋肉「大腿四頭筋」が「膝蓋腱」となり付着します。

大腿四頭筋は、主に膝を伸ばす働きを持っています。膝を伸ばすことの繰り返しにより、大腿四頭筋が緊張し、付着部である脛骨粗面の成長線に過剰な負荷がかかり、炎症を引き起こします。この時期は急激に骨が軟骨から成長する時期で、骨自体が柔らかいため重症化すると骨が剥がされる「剥離骨折」を引き起こしてしまいます。

オスグッド病は子供に発症し、バスケットボール・バレーボール・サッカー・テニス・野球・陸上などのジャンプやダッシュが多い競技でよく見られます。また、水泳やダンスなどでも起こり、どの競技でも見られます。

また、骨の成長に筋肉が追いつけず、骨に筋肉がついているところ(付着部)が引っ張られ、炎症を起こします。これが膝で起こったのが「オスグッド病」と呼ばれるものです。

そもそも成長痛とは成長期の子供に多くみられる痛みの総称で、骨の骨端線といわれる骨が成長する部分での炎症です。軽度な場合は運動ができるため、痛いながらも練習を休まず続けている方がほとんどです。無理して運動を行っていると先述したように、重症化し、剥離骨折を引き起こします。

また、痛みによって練習効率が悪くなり、パフォーマンスの低下も見られます。更には痛みをかばってしまい、体の歪みや、新な怪我のリスクも高くなってしまいます。

このようなことから、成長期からしっかりとしたケアが必要になってきます。

ですので、いかに周りにいる大人がオスグッド病の事を理解し、予防やケアが行える環境にいるかも重要です。

セルフケア方法としては、大腿四頭筋のストレッチやマッサージやふくらはぎのストレッチ(腓腹筋・ヒラメ筋)などがあり、そして練習を行う際にはサポーターやテーピングなどで負荷を減らしていきます。

子供はまめにストレッチできることが少ないので、保護者や指導者の方の協力が必要です。当院ではセルフケアを指導する際、保護者の方と一緒に行うようにしています。

そして運動動作では、膝の屈伸動作の改善を行います。

膝が内側に入るKnee-in動作や、膝蓋骨の動きの確認、股関節の屈曲、足関節の背屈制限などがありそれらは患者様本人の動作を見てどこに問題があるのかをチェックしていきます。

これは、専門的な知識が必要になってきます。セドナ治療院グループではスポーツ現場を経験したスタッフが在籍しておりますので、しっかりとフォローを行えることができます。

テニス肘

テニス肘とは、正式名称は外側上顆炎といいます。中年以降の成人に多く生じ、テニスに多く起こるのでテニス肘と呼ばれています。

前腕にある長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、総指伸筋と呼ばれる筋肉が、肘の外側、上腕骨外側上顆と呼ばれる骨の部位に付着し、引っ張ることで骨膜の炎症が起こり、痛みが生じます。

日常生活で物を持ちあげたり、パソコンのタイピング動作、タオルを絞るなどでも痛みが出ることがあります。

検査方法として、次の3つが上げられます。

1. Thomsenテスト

手首(手関節)を曲げるようにして、患者様には肘を伸ばしたまま施術者の力に抵抗して手首(手関節)を伸ばす。

2. Chairテスト

患者様に肘を伸ばしたまま手で椅子を持ち上げてもらう。

3. 中指伸展テスト

中指を上から押さえるのに抵抗して、患者様に肘を伸ばしたまま中指を伸ばしてもらう。これらの検査で肘に痛みが出た際は、テニス肘が疑われます。

テニス肘の場合、バックハンド動作が多くなると痛みが生じやすいです。

何故ならば、そのバックハンドの動きで再程上げた前腕の長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、総指伸筋と呼ばれる筋肉が収縮し、その結果骨の表面を引っ張ってしまい、炎症を引き起こします。

ですので、バックハンドでの素振りが多くなってくると要注意です。

繰り返しの動作で前腕の長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、総指伸筋が筋疲労を起こし筋肉の緊張性が高まり、牽引力を高めてしまうのです。

ですので、炎症を抑える治療はもちろんですが、前腕の長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、総指伸筋の筋緊張を下げるためにこまめなストレッチ指導も必要になっています。

また、練習時にサポーターやテーピングなどで負荷を減らすことも可能です。動作の改善としては、素振りの動作改善を加えていきます。

問題は肘ですが肩や、腰部、股関節、膝、足関節など全身を見ることが必要です。肩に関しては肩甲骨の動きから、鎖骨などの動きを見ていきます。

腰部に関しては回旋の動作、肋骨の動き、股関節の可動性、膝のKnee-in動作、足関節の背屈制限はないかなどを見たうえで、動作改善指導を行っていきます。

足底腱膜炎

足底腱膜炎は、マラソンなどの競技者に多く見られ、朝起きて足をつくと踵もしくは土踏まずに痛みが生じ、歩くと徐々に痛みが和らいでいくのが特徴です。(痛みが悪化した場合は痛みが和らがなくなります)

足底腱膜とは土踏まずの部位にあり、足部の縦アーチを保持しています。スプリングのように歩いたときやジャンプの着地など、荷重時にショックを吸収します。

ランニングやジャンプ動作などで体重負荷が足部(踵)にかかる場合、足底腱膜は繰り返しの負荷によって腱が変性し、微小断裂や炎症が発生します。偏平足の方に多く、また体重の増加により足部への負荷が高まり生じることもあります。

また、併発症として外反母趾の方にも多く生じやすくなります。

何故ならば、外反母趾の方は歩行時に拇趾球での蹴りだしがうまくできず、足底腱膜のアーチを持ち上げる働き(ウインドトラス機構)が低下し、偏平足傾向になり足底腱膜のスプリング機能が著しく低下するためです。

こうしたことから足底腱膜炎で一番見なくてはいけないのは、足部のアライメント(配列)を見ていきます。

セルフケアとしては、足底腱膜のストレッチやマッサージになります。簡単なマッサージとしては、椅子に座った状態でゴルフボールを土踏まずのところで踏みコロコロと刺激を入れていきます。そうすることで、簡単に足底筋膜をほぐすことが出来ます。是非お試しください。

動作改善に関しては、足関節の柔軟性や偏平足の改善などを行います。

また、練習場所の確認(マラソンならトラックなのか、土のグランドなのか、コンクリートなのか)やシューズの確認を行うことで、症状の改善や予防をすることが可能です。

シューズに関しては、人によって足の形が違うため、合う、合わないが出てきます。その際はぜひご相談ください。

腰椎分離症

腰椎分離症は、腰痛の原因でもあり野球、バレーボール、バスケットボール、サッカー、柔道、ラグビー、ウエイトリフティングなど、頻回に体幹の前後屈、回旋を行うスポーツに多く見られます。

中学生ぐらいのスポーツ選手に発症しやすい腰痛の一つです。腰の骨の腰椎という骨の亀裂により起こる腰痛であるため、長時間経過観察をする必要があります。

症状としては腰の痛み、お尻の痛み、大腿外側の鈍い痛みで、背中をそらすと腰痛が増強しやすくなります。長時間の運動のみならず長時間の立位、座位、中腰姿勢でも起こりやすいですが、椎間板ヘルニアの様に足に痺れなどの神経麻痺症状を伴うことはありません。

先天性のものは遺伝によって腰椎が弱く、発生的に分離しているものになります。後天性のものは腰部の繰り返しのスポーツ動作によるストレスで起こる関節突起間部の疲労骨折になります。

腰部の柔軟性はもちろんですが、股関節の柔軟性、胸椎の可動性などの確認を行い、腰部への負荷を減らしていきます。

ジャンパー膝 膝蓋靭帯炎

ジャンパー膝とは、大腿四頭筋と呼ばれる筋肉が膝蓋腱を形成し、その膝蓋腱が炎症を生じたものになります。

ジャンプ動作の多いバレーボールやバスケットボールや、サッカーのキック動作やダッシュなどの走る動作を繰り返したりするスポーツに多くみられます。

原因としては大腿四頭筋の柔軟性低下があり、特に成長期の子供は骨の成長に筋肉の成長が追いつかず、筋肉の緊張が高くなり、膝蓋腱への負荷が増してしまうため症状を引き起こしてしまいます。12〜20歳、特に10代の男性に多く見られます。

セルフケアとしては大腿四頭筋のストレッチやマッサージを行うことで、大腿四頭筋の柔軟性を高めます。

動作の改善としてはジャンプの着地時に、股関節の連動性を高めることや膝のKnee-in動作の改善、足関節の背屈制限の改善などがあげられます。

また、ジャンプの着地ではスポーツ外傷が多く起こります。

膝の半月板損傷や前十字靭帯断裂、足関節捻挫などの怪我の受傷も多く見られるため、ジャンプの着地動作改善は怪我の予防にとても重要になってきます。

野球肩

野球肩とは、野球のように投球動作の中で肩関節に負荷がかかり、インピンジメント症候群や棘上筋腱炎などの肩関節障害で、主に肩の痛みが症状として起こります。

野球肩はオーバーヘッドスローイング動作を行うスポーツ全般で発症しますが、特に野球のピッチャー、キャッチャー、バレーボールのアタッカー、テニスのサーブ・スマッシュ時、アメリカンフットボールのQB、水泳(クロール、バタフライ)、ハンドボール、陸上競技のやり投などでも起こります。

肩関節障害の種類として、滑液包炎、棘上筋腱炎、上腕二頭筋腱炎、肩甲上神経麻痺による棘下筋萎縮、インピンジメント(impingement)症候群、上腕骨骨端線障害(リトルリーグ肩)など多くのものが含まれます。

様々な種類の障害があり、損傷部位も変わってきますので治療の時はまず鑑別が重要になります。

野球の投球動作は、ワインドアップ期、コッキング期、加速期、リリース減速期、フォロースルー期の5相に大別され、それぞれの期において受傷原因が異なります。

ですので、どの期で痛みが出現するのか、どこに痛みが出現するのか確認することが必要です。

リトルリーグ肩

若年成長期の選手が投球動作の加速期にストレスを繰り返し受けることによって、上腕骨近位骨端線の離開を生じる疲労骨折の一種です。成長障害の原因になりますので、注意しなくてはいけないスポーツ障害であります。

野球に関しては、近年若年層の投球数制限を設けたりして怪我の予防に力を入れている競技です。

ただ、まだスポコンのような根性論も残っているのも事実です。

いかに使いすぎをなくせるのかが課題の一つになります。

野球肩のセルフケアとしては肩甲骨周囲のストレッチが有効です。また自宅で簡単に肩甲骨の柔軟性を高められるものでストレッチポールというものがあります。

ポールの上にあおむけになって乗ることで、背骨を支点に胸郭を開き、肩甲骨をリラックスした状態で動かすことが可能です。

なかなか肩甲骨を動かすことが出来ない場合はこのストレッチポールで簡単に行うことが出来ます。

肩甲骨だけではなく、背骨のストレッチにもなるので腰痛や肩こりなどの症状にもおすすめです。

動作改善としては、どの期で痛みが生じるのか、どこが炎症を起こしているのかを確認したうえで、投球の問題動作を改善していきます。投球動作も肩だけではなく、体幹の回旋や股関節の柔軟性、体幹筋バランスや肩関節周囲筋群の筋力トレーニングが必要になります。

今回は代表的なスポーツ障害を紹介させていただきました。スポーツを行う上で怪我や痛み、疲労はスポーツを行っている以上切っても切り離せません。

部活を行っている子供は「休んでいる間にレギュラーから外れてしまう。」

競技レベルが高いスポーツを行っている方は、「もっと練習に打ち込める体作りをしたい。」

そして健康づくりでスポーツを行っている方は「怪我の予防法やセルフケアの方法を知りたい。」

そういったお悩みを抱えていらっしゃいます。

私たち自身スポーツの現場で感じた事は、競技者本人、指導者、保護者の方々のスポーツ障害や外傷の知識不足です。本来スポーツ障害も外傷もきちんと理解していればリスクを下げることが出来ます。

また、怪我をした時に正しい処置を行うことが出来れば予後も変わってきます。

知らなかったことで、処置が遅れ、本当は続けたいのに諦めてしまった方も見てきています。

ですので、私達が整骨院で治療するのはもちろんですが今回のようなブログで情報を発信することでスポーツに関わる方に少しでも知識をお渡し出来たら、と思います。

一人でも多くの方が心から楽しんで、充実したスポーツを行えるよう私達が全力でサポートします。

困ったときは是非ご相談くださいね。

~セドナの公式アカウント~

Facebook

Instagram


アクセス情報

所在地

〒286-0048
千葉県成田市公津の杜2-14-1 セキードセキ1F

駐車場

2台あり

休診日

木・祝日

ご予約について

当院は予約優先制となっております